Autodesk社にて、細胞の研究を行っている生物学者のアンドリュー・ヘッセルは、
ロンドンで『WIRED』が開催したカンファレンス「WIRED2014」で興味深い講演を行いました。
ヘッセル氏が手がける研究では、ソフトウェアと3Dプリンターを用いて、データからDNA作成し、更にはウイルスをも作り出せるというものです。
同氏は、既にDNAの3Dプリンティングでのウイルスの作製に成功しているとのこと。
「次は、デザインを変更して、癌を抑えるウイルスの作製に着手すればいいだけだ。癌細胞は壊れた細胞だ。これらのウイルスは、ひとつの癌細胞に感染し、ハックして乗っ取ると、そこから次々に癌細胞を乗っ取っていく」と同氏は述べています。
またヘッセル氏は、「DNAの3Dプリンティングで初めてウイルスを作製した際、要した時間とコストは約2週間と1,000ドルだったが、これから1年半後には、約1ドルでウイルスを作製できるようになるだろう。」と語っています。
Synthetic virology: Andrew Hessel at TEDxDanubia 2014 – YouTube
以前より、医療と3Dプリンターの相性は良いとされ、人の細胞を3Dプリントするといった試みも行われています。
それにより、皮膚や臓器などの複製も可能になるとのこと。
しかし、今回の記事にあるウイルスの作成という試みは、あまり聞いたことがありません。
今後は治療方法として、病気に合わせ3Dプリントしたウイルスを患者の体に投与するという時代が訪れるのでしょうか。
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