3Dプリンターの建築は急成長する?コンクリートプリンターの今後について。

建築の3Dプリンター市場がホット?

先日ドバイにて3Dプリンターで作られたオフィスが完成したというニュースが話題になりましたが、建築業界でも3Dプリントの技術は注目されているようです。

>>前回の記事

3dnews.3day-printer.com

市場規模は、5,640万ドル(60億円近くまで)

アメリカの市場調査会社の発表したレポートによると、コンクリートを用いた3Dプリンター市場が2015年に2,450万ドルであったのに対して、6年後の2021年には5,640万ドル規模にまで拡大すると予想しているらしいです。

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画像出典元:http://tpi.tanc.jp/news/?p=3493

ほぼ2倍か・・・

建築期間の短さなどの利点も多く、成長が期待されている分野であることは間違いないのですが、現在出回っている情報や技術だけではそこまで成長するのは想像できないように思います。

もちろん6年のうちにさらなる技術の発展を見越しての数字になるのでしょう。

 

利点は何か

現在わかっている3Dプリント建築の利点は

・建築期間が短い

・建築費用が削減できる

・廃棄物が少ない

 

課題は何か

3Dプリント建築の疑問点としては

・耐久度はどれほどか

・デザインや材質の多様性はあるのか

 

▼中国で3Dプリントされた5階建てマンションは、ある程度の耐久度をクリアしてるとか?

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画像出典元:http://news.livedoor.com/article/detail/9743809/

中国の住宅3Dプリントについては、以下の過去記事をどうぞ!

3dnews.3day-printer.com

気になるのは耐久性?

中国で複数階建ての建築が行われたのが2015年のことですが、これはコンセプトモデルということだったようです。そして今年建設されたドバイのオフィスが一階建てであることを考えると実用に足る3Dプリントの建築技術はまだ一階建てまでと言えそうです。

また中国の建築物が公開された時にも話題になっていましたが、耐久度、特に日本においては耐震性が大いに気になるところです。中国のものはまだ実用的ではないにしてもドバイのオフィスは実際に使用されるようです。しかし、ドバイはあまり地震の起こらない国なのでこの素材と建築技術が耐震性まで考慮しているのかは疑問です。

“地震の少ない地域で、低価格で建築を行える”のが現段階で最も有効な活用法に思えます。

でもドバイの丸っこいやつを日本にそのまま持ってこられても正直私には住む勇気がありません。だって地震怖いもん。

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デザイン面は改善余地がありそう

それから見た目も気になるところではあります。現在のようなつるっとした形やオブジェのような装飾を施すことは簡単にできそうですが、例えば日本家屋風やレンガ造り風の外見を作ることはできるのでしょうか。それとも3Dプリント独自の様式を築いていくのでしょうか。

▼レゴの家。これくらいならもう作れそうな気もします。

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画像出典元:http://legotime.blog.fc2.com/blog-entry-121.html

レゴのように自分がデザインした形通りの家を建てられるような未来を少し期待してしまいます。

いずれにしろ、新素材や新技術の開発が3Dプリント建築の未来を握っているといえそうです。

 

■参考サイト

3Dコンクリートプリンター市場が2021年に5,640万ドル規模に成長か | 世界の3Dプリンターニュース

中国 3Dプリンタで5階建てマンションと1100平米超の豪邸を出力 – ライブドアニュース

ドバイで世界初めて3Dプリンターによって造られたオフィスが公開! | ニューニュース8


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