3Dプリンタを用いて3Dプリントを行う上で、必要不可欠なもの。
それは、3Dデータです。
3Dプリンタが今後普及していくためには、3Dデータがいかに扱いやすくなるかということが、1つの大きな要因だと思います。
今回は、そんな3Dデータを作成するためのソフトウェアとその特徴をご紹介したいと思います。
世の中には非常に多くのソフトウェアが存在するため、まずは「その1」として、よく使われているものを3つぐらい適当に筆者の気分で紹介します。笑
■Shade 3Dシリーズ
イーフロンティア社が発売している3DCGソフトウェアで、発売から20年以上もの歴史があります。現在はVer.14まで発売されています。
【特徴】
最大の特徴はベジャ曲線から立体を形成する自由曲線モデリングを採用している点です。
そのため、多様な曲率の滑らかな曲面を少ないコントロールポイントで作成することができます。
また、球などの基本形状を徐々に変形しながら立体を作成できる「ポリンゴンモデリング」機能も搭載しています。
左が自由曲線モデリング、右がポリゴンモデリングです。
操作画面はこんな感じ。
【用途】
幅広い対応が可能ですが、どちらかと言えば機械や建築物、工業製品といった幾何学形状の作成に適しています。
▼株式会社イーフロンティアHP
http://www.e-frontier.co.jp/products/top.html
■Mayaシリーズ
オートデスク社が発売している3DCGソフトウェア、元はエイリアン・システムズ社の製品でしたが、2005年10月、ライバルソフト「3ds Max」のオートデスク社に買収され、開発元が移っています。
【特徴】
機能が本当に多いです。上級者向け。素人が趣味で手を出したら終了です。
最大の特徴は、構造自体が巨大なデータベースになっている点です。
モデリング、マテリアル、テクスチャー、パーティクル、モーション等のノード(構成要素)を直感的に接続できる操作画面です。
具体例を1つ上げると、以下の図のように異なるオブジェクトに、「鏡面反射」というマテリアル情報を一度に接続でき、それぞれのオブジェクトの位置関係により、異なるテクスチャー(表面模様)が反映されます。
【用途】
スクリプトによる柔軟な制御に優れているため、プログラミング知識があって初めて使いこなせます。
建築や工業製品にも使用できますが、それだと正直オーバースペックです。
どちらかと言えば、映像やゲーム制作に向けたソフトウェアです。
▼オートデスク株式会社HP
■CINEMA 4Dシリーズ
ドイツのMAXON Computer社から発売されています。
学生には無償版が配布されるという粋な計らいが実施されています。
【特徴】
特徴としては、「サブディビジョン系ポリンゴンモデラー」が採用されている点です。
「サブディビジョン系ポリンゴンモデラー」とは、通常のポリゴンモデルにベクトル情報を付加できる機能で、非常に滑らか形状を表現できます。
また、動作が非常に早く安定しており、インターフェイスが直感的に操作しやすいです。
Affter Effectとの連携や、Mo Graphが使用できるのも大きな特徴です。
操作画面はこんな感じ。扱いやすいインターフェイスです。
【用途】
キャラクター制作から、工業製品、建築と幅広く使用できます。
▼MAXON Computer HP
http://www.maxon.net/ja/home.html
3DCGソフトウェアは、特徴や用途から、自分が求めているものを選ぶことが重要です。
また、無料体験版をダウンロードできるものが多いので、実際に操作を行い、自分に合ったものを見つけることが1番良いと思います。
今回は、3つだけのご紹介でしたが、また近いうちに「その2」以降の記事を書きたいと思います。
<運営元情報>
株式会社メルタは、3D事業に特化した会社です。
3Dデータ作成のモデリーや、3Dプリントの3Dayプリンターなどのサービスを運営しています。ライターの仕事も受け付けます。