3Dプリンターに足りないのはタピオカ要素

記事がすこし煽り気味ですみません。タピオカブームに乗っかりました。

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SNSを開くとトランプ訪日とタピオカの話題で溢れかえるくらいタピオカブームです。ぼくもタピオカ好きです。

なんでタピオカが流行っているのか

ネットで誰か偉い人が言っていたのですが、

“タピオカは聞いたことない名前で、食べてみると今までにない食感である。見栄えもおしゃれだから、つい友達に伝えたくなる。これがタピオカの価値” だそうです。

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なるほど。そう考えると、ナタデココも似たようなのかと思いました。

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このようなタピオカのヒットの要因(以下、タピオカ的)は、さまざまな分野でのサービス・ 商品開発に役立つはずです。

(自分が)よくやってしまうのですが、3Dプリントフィギュアサービスなどは「あなたを3Dプリントでフィギュアにします!」と言われても、商品の想像がつくので感動が得られないですね。これはタピオカ的ではないです。

「聞いたことない、見たことない、飲んでみると想像を超えた食感がある!」のがタピオカ教によるタピオカに基づくタピオカ的な考えです。

3Dプリントを使ったタピオカ的なプロジェクトとは?

3D広告

最近ネットで見つけた「3D広告」は、3Dプリンターを活用したタピオカ的なプロダクトだなと思いました。3D広告は、電柱広告としてドでかい立体的な餃子を製作したり、ユニークな看板に特化したサービスです。3D広告は聞いたことがなく、見てみると「なるほど」と思わせる共感性があります。

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https://mainichi.jp/articles/20190516/k00/00m/040/042000c

声の波形を指輪にするEncodeRing

弊社の元メンバーが立ち上げた「EncodeRing」のサービスもタピオカ的です。

「あなたのメッセージを3Dプリントで指輪にします!」とのコンセプトで、録音した声の波形をぐるっと丸めて指輪にするサービスです。はじめて見るデザインで、ユニークでシェアしたくなります。

thankyoualways

https://encodering.com/

タピオカ的な思考を持つにはどうしたらいいか?

タピオカ的な思考は、単に「不思議な感性のネーミングをつくれ」ではなく、名前の期待値を超えるような商品設計と実用性が大事です。

タピオカの場合、ミルクティーと組み合わせたりストローを太くして、味や実用性をクリアにした部分でしょうか。

ここらへんは濱口 秀司さんの「イノベーションの作法」の記事が参考になりました。

そもそも、イノベーションとは何なのでしょうか。さまざまな解釈がなされるこの言葉に対し、濱口さんは3つの定義を示します。

1つ目は『見たことも聞いたこともない』ものであること。2つ目は『実行可能である』ということ。そして最後が『議論を生む』ということです。見たことも聞いたこともないアイデアを出して、それが実行可能であるとします。それを自分のチームメンバーや仲間全員が賛成してくれたとしたら、それはイノベーションではありません。逆に全員に反対されたら、マーケットゼロということ。『半分は大賛成、半分は大反対』や『数人が大賛成、大多数が大反対』という状態なら、イノベーションの可能性があります。

まずは、一目でその商品だと分かり、翌日でも思い出してもらえるような視覚的な特徴が必要です。次に「分かりやすい機能性」。シンプルに理解できる機能を持たせましょう。皆さんの商品は、サイトは、一言で言うとどんな利便性があるのか。それを設計し、表現しなければいけません。そして最後に「誰もが共感し、広めたくなるようなストーリー」です。人に伝えてもらう必要があるので、シンプルで拡散しやすいものになっているほうがいいですね。

出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/_event/business-insight/017/

タピオカの場合、「ストローを太くして、片手で飲める設計にした」「ミルクティーやココナッツミルクの既存の飲み物と組み合わせ、売れ筋の商品に乗っかる」というのがヒット商品化の鍵となったのではないでしょうか。

むかし先輩社長に「3Dプリントで立体スマホケースをつくれ!」と言われました。一般的に3Dプリントでつくられるスマホケースは2.5次元の形状が多く、3Dプリントっぽくないそうです

▼タピオカ的でないスマホケース

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そうでなく「もっと凹凸を多くし、画面やケースから飛び出るようなデザインのものを作れ」とアドバイスを受けました。たしかにな!

▼タピオカ的なスマホケース

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出典:https://idarts.co.jp/3dp/skull-iphone5-case-dmm/

このスマホケースはタピオカ思考ですね。三次元でモノをつくる会社なのに、三次元的な考え方をしていないことが問題でした。

分かりにくく、想像を超えた感動を超えたもの。がヒットの種

2年ほど前に、桃モッツァレラのレシピが話題になりましたが、タピオカのようなムーブメントや爆発力はありませんでした。

固形と固形の組み合わせは味の想像がつきやすく、食べてみると「相性がいいし、美味しいな」という感想でした。液体と個体の組み合わせはわかりにくいけど、液体と液体はもっと分かりにくい。タピオカの要素が液体と固体の組み合わせで味が分かりにくい点になるのではないでしょうか。

これからの時代、美味しいだけなものはヒットせずに、分かりにくいけど触れてい内に感動が生まれる。そういうものが好まれると考えました。

▼桃モッツァレラ

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画像出典元:https://oceans-nadia.com/user/27305/recipe/139466

直感で分かりにくい(説明がしにくい)ものが共感を生む点では、アイドルのAKB48、お笑い芸人のネタのPPAP、動画アプリのtiktokなども近いかもしれません。

長い記事になりましたが、これからメルタが3Dプリントを通じて新しい商品を考える際に、タピオカ的な発想・視点を持ちたいなと思います。

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この記事は、カフェでタピオカを飲みながらつらつらと書きました。また適当に記事更新をします!ではでは!


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3Dデータ作成のモデリーや、3Dプリントの3Dayプリンターなどのサービスを運営しています。ライターの仕事も受け付けます。