2012年に出版されたクリス・アンダーソンの「MAKERS」という本をご存知でしょうか。
間違いなく今日のメイカームーブメントの火付け役の一つであると言える著書です。
そこでも述べられているのですが、3Dプリンターは単なる「製造過程の革命」だけでなく、そもそもデータの送受信だけで物を送れるようになってしまう「物流の革命」という要素が大きいのではないかと言われています。
Hasso Plattner Institutで開発されたでScottyは、まさに「物の転送」という点を強く意識してしまう3Dプリンターです。
Scottyは、市販の3Dプリンター2台に3軸のミリングマシンとカメラ、そしてプリンター同士がデータを送受信する為の暗号化ハードウェアを取り付けた至ってシンプルな物です。
仕組みとしては、転送したい物を送信側のプリンターに設置し、スキャンしては削り、スキャンしては削りを繰り返すというもの。
その後、受信側の3Dプリンターが届いたデータを基に随時出力を行い、転送したい物完全に削られてなくなるまで繰り返す事で、結果として受信側に3Dプリントされたオブジェクトが残り、物の転送が完了します。
▼わかりやすい動画
Scotty: Teleporting Physical Objects – YouTube
わざわざオリジナルを破壊ぜず、3Dスキャナーを入れれば良いのに・・・と一瞬思ったのですが。笑
しかしながら、こういうコンセプトはとてもおもしろいと思います!
まさにSFの世界です!
オリジナルが消滅することにより、オブジェクトの秘密保持やプライバシー保護といった利点も出てくると思います。
どこでもドアのように人・物が距離を飛び越えて移動できる時代も来るのでしょうか。
今後のクオリティの向上に期待です!
<運営元情報>
株式会社メルタは、3D事業に特化した会社です。
3Dデータ作成のモデリーや、3Dプリントの3Dayプリンターなどのサービスを運営しています。ライターの仕事も受け付けます。