今週20日、3Dプリンターを使って樹脂製拳銃を製造、所持したとして銃刀法違反と武器等製造法違反に問われた元大学職員居村佳知被告に対し、横浜地裁が懲役2年の実刑判決を言い渡しました!
逮捕時には大きなニュースになり、以前に当ブログでも取り上げましたが、この事件が日本のみではなく、海外でも大きく報道されているようです。
横浜地方裁判所の伊名波宏仁裁判長は「自らの知識と技能を誇示して、3Dプリンターで誰でも銃を密造できることを示したもので、わが国の厳しい銃規制を形骸化する犯行だ」と指摘しました。
その上で、「模倣性が高くて悪質で、刑事責任は重いと言わざるを得ない」と述べ執行猶予付の判決を求めた被告側の主張を退け、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
今回の事件は、銃規制の厳しい日本で起こった事と、犯人が3Dプリンター銃の製造過程をネットで公開した事の影響の大きさが世界中の関心を呼んだと思われます。
当時容疑者が公開していた3Dプリント銃の「ジグザグリボルバー」は、現在、FOSSCAD(Free Open Source Software & Computer Aided Design)というコミュニティ内で改良が重ねられ、より実弾射撃に適した銃として改良されています。
そんな海外ユーザー達は、否定的な意見ばかりでなく、彼の業績を讃え、この銃を「イムラリボルバー」と名付けているほどです。
▼当時公開されていた初期の「ジグザグリボルバー」
▼最新モデルとして公開されている「イムラリボルバー」
このように世界中で、話題になっている銃の3Dプリントによる問題ですが、アメリカでは現在、カリフォルニア州で3Dプリンター銃を規制する法案が審議されています。
3Dプリンター絡みの問題は、今後も国内外でも様々な議論がなされることが予想され、3Dプリンターに関する迅速な法律の整備などが求めらていくでしょう。
一方で、3Dプリンターが持つマイナスな懸念について、社会のイメージが高まりつつあることは、非常に悲しいことです。
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