ダイバーシティ東京プラザ店にて4月15日から10月中旬まで開催されているVR体験イベントの「VR ZONE Project i Can」
このイベントに会社のメンバーで参加してきました。
VR ZONE Project i Can in お台場ダイバーシティ 4.15 OPEN
3D業界の中でも今最もアツイといっても過言ではないVR産業。VRといえば、みなさんご存じ「バーチャルリアリティ」の略称です。頭にでっかいディスプレイを被って3DCGの中にいるような感覚を味わえるらしいというアレです。
“らしい”というのも、実は私は頭に装着するヘッドマウントディスプレイ(HMD)というやつを今まで体験したことが一度もありません。
VRを体験したことのない人間の率直な意見を言わせてもらうと、
「仮想現実なんていうけど、所詮CGな訳だし、入り込むっていう程のたいしたもんじゃないでしょ?」
という気持ちも半分はありました。
▼HPからの引用ですが会場の壁に同じものが張ってありました。
画像引用元:VR ZONE Project i Can in お台場ダイバーシティ
なるほど、頭の中が完全に読まれています。わかりました。その認識を覆す、と。
そういうことでよろしいんですね!?
▼これも会場にありました
この強気。ハードルを上げすぎな気もしますが・・・
そんな訳で、期待と疑いの半信半疑で体験してきたのですが、結論から言うとかなり楽しめました。ゲームのジャンルとしてVRはかなりアリなんじゃないでしょうか。しっかり取り乱しましたし。
ですが、1時間30分という時間制限(入退場を含むので体験時間は1時間20分)のなかで、一つずつ並んだので6つ用意されたコンテンツのうち3つしか体験することができませんでした。今回は体験したものを中心に紹介します。
体験できるコンテンツは、公式サイトで紹介されている順に以下の6つです。
1.スキーロデオ
2.リアルドライブ
3.高所恐怖SHOW
4.脱出病棟Ω
5.トレインマイスター
6.アーガイルシフト
私が体験したのは1、3、6の3つになります。4の脱出病棟Ωにもかなり興味があったのですが、最後に取っておこうとしたために受付が終わってしまいました。これから体験に行く方で、もし興味があるのなら真っ先に脱出病棟Ωに並ぶことをオススメします。
体験には料金が必要で、支払いはゲームセンターで使用するICカード「バナパスポート」に現金をチャージしておこないます。カードの販売やチャージも、会場でできるので、カードを持っていなくてもでも大丈夫です。
1.スキーロデオ
スキー板とストックが一体になったような機械に上がって遊びます。内容は雪山の頂からふもとのゴールまで時間内に滑り下りてください、という非常に単純なもの。操作は体の重心を左右に傾けることで、滑る方向をコントロールするのみで、あとは自動的に全速力で滑り下りていきます。
ディスプレイを被るとそこはもう雪山の頂上。ここで周囲を見回してみると360度しっかり雪山を見渡すことができます。
滑り始めると進行方向ばかり見てしまうのでスタート地点とゴール地点ではじっくり周りを見てみるといいかもしれません。
滑り始めると前方から風を感じるのですが、前方に送風機が付いているんですね。これがかなりの臨場感を演出してくれています。まさに風を切って滑っているような感覚を味わえました。
実はこのスキーロデオは3番目に体験したコンテンツなので、周囲をじっくり見ようという余裕が生まれていますが、最初の体験のときはただただ圧倒されていました。
始まる前に、スタッフさんに「気持ち悪くなったらこうしてください」とリタイヤの体勢を教えてもらったのが印象的でした。
2.リアルドライブ
こちらはHMDを装着せずに楽しむタイプのアトラクションです。正面と左右に画面がある車の運転席を模した筐体でドライブ体験が行えるというものらしいです。プレイしたことがある人なら、ゲームセンターの「機動戦士ガンダム 戦場の絆」をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
HMDなしのコンテンツということもあってか、あまり人が並んでいる様子ではなかったです。
3.高所恐怖SHOW
これが体験した中で一番のオススメです。設備も大がかりで、手足にセンサーを装着した状態で、ある程度自由に動けるというのもポイントです。体験料は全アトラクション中最高額の930バナコイン。日本円にしてなんと1,000円です。
内容は、地上200メートルの高層ビルの端になぜか突き出ている木の板を渡って、これまたなぜかその先端にいる子猫を捕まえて戻ってくる、というミッションになっています。
装着するのはHMDとヘッドフォン、手足のモーションセンサーとなぜか”命綱”。実際の設備は、木の板の周りはクッションのようになっていて、倒れても問題はなさそうですが、腰にしっかりと命綱を装着されることで緊張感は高まります。
ちなみに板の先に居る子猫は、これまたセンサーを取り付けた「なんか毛の生えた塊」です。
体験が始まるとまず舞台はエレベーターの入口です。
しっかりと外が見渡せるガラス張りのエレベーターに乗り込むと、一気に200mの上空まで連れていかれます。
エレベーターの扉がが開くと、扉が開く映像とともにブワーっと前方から風が吹き込んできます。こちらもセットに送風機が組み込まれているんですね。
吹き付ける風、視界いっぱいに広がる高所。完全に飲み込まれました。先に友人が体験するのを見ていましたが、それでもこの状態で不安定な板の上を歩くというのは文字通り恐怖体験です。
私は無事子猫を救助してエレベーターを降りることができましたが、入口には「一歩も踏み出せなくても体験料はお返しできません」的なことがかいてありました。かなり完成度の高いVR体験だったので、本当に高いところがダメな人は足がすくんでしまう可能性は十分にあると思います。
ですがそこはせっかくのVR。いっそビルから落ちてみるという貴重な体験もできるようなので苦手な人もぜひ体験してほしいアトラクションでした。
また、この体験のもう一つの楽しみ方は、友人と一緒に入って友人が体験するところを見ることです。
”頭と手足に変な装置を巻いた友人が、中腰で地面に置かれた板の上をそろりそろりと進んでいき、先端においてある毛むくじゃらの変な塊を大事そうに抱えて撫でまわす”
というシーンを素面で見ることができます。写真撮影もOKです!
というわけで友人の体験シーンを撮影したものをいくつかご覧ください↓
▼変な装置を装着してエレベーターに乗る友人
▼そろり、そろり、と板の上を進む友人
▼必死に毛の生えたオブジェクトに手を延ばす友人
▼毛の生えたオブジェクトをかわいがる友人
その場にいると”やってる人”と”見てる人”の空気感のギャップも楽しめる、みんなで行って楽しめるアトラクションでした。
4.脱出病棟Ω
これもかなりオススメのコンテンツ(VR ZONE的に)らしいです。めちゃくちゃホラー系です。らしいです、というのも実は私はこれ、体験できなかったんですよね・・・
しっかりしたコンテンツであるが故に、体験時間も10分以上と かなり長く、「行列できてるから後でいいや」とか思っていたらいつの間にか受付が終わっていました。座席の中から体験者の叫び声がブース全体に響きわたるのを、指を咥えて見ているしかないという非常に悔しい思いをしたため、興味のある方は、待ち時間が長くても早めに並ぶことをオススメします。
▼部屋のような体験施設。緊張感が高まります。
内容としては、車椅子に乗せられた状態で病院の中を動き回り、脱出を目指すというホラーゲームです。右手で車椅子の操作を行い、左手には懐中電灯を持ち、辺りを照らしながら進んでいくことになります。
車椅子は振動する椅子で表現しています。武器はこれといって用意されていないので、イメージ的にはVRお化け屋敷といった感じでしょうか。現実のお化け屋敷には物理的に不可能な手法で襲ってくる恐怖は、ぜひ味わってみたい体験です。
5.トレインマスター
みなさんのご想像通り「電車でGo!」的なやつです。実際にあるのは運転席とレバーが二つ。HMDで全方位電車の運転席を見渡しながら、山手線を運行させることができます。こちらも運転席は進行に合わせて振動する仕組みになっていて、VR空間と合わせてよりリアルな運転体験ができるようです。
6.アーガイルシフト
ロボットです。王道です。
美少女です。王道です。
これくらいしか言うことはないですし、それだけあれば言うことナシです。
要は美少女を傍らに侍らせながらロボットを操縦して戦うゲームですね。
設備はHMDと左右にトリガーのついた操縦桿がある操縦席。これも例に漏れず振動により臨場感を高めてくれます。
設備の完成度もかなり高く、説明書きには監督やプロデューサー、デザイナーなど3DやCG関係のガチなスタッフの名前が並んでおり、実際にゲームセンターに置くためのプロトタイプといった感じでした。
体験が始まると眼前には美少女の顔と胸。めちゃくちゃ近いです。こちらが目のやり場に困っていると、美少女がこれから操縦訓練を行うことや、自分が横でサポートをすることなどを次々説明していきます。
私が説明を受けて得た知識は、
・この美少女はアイネちゃんというらしい
・アイネちゃんは服がきわどい
・アイネちゃん距離が近い
といった感じでした。
あと、敵を攻撃するときは、自分の頭を動かして照準を合わせる、だとか敵の攻撃は頭を左右に振って避ける、だとか余分な知識も少し聞きかじりました。
いざ実践となるとしっかりロボットゲームのコーナーがやってきます。敵は視界のあちこちから襲ってくるので周囲を見渡さなければいけませんし、爆発が起これば座席が振動するのでロボットで戦っている臨場感は抜群です。
しかし戦闘中でも自重しないアイネちゃん。目のやり場に困ります。
このゲームを体験した後にわかったことが一つあります。”VRあるある”とでもいうのでしょうか。紹介したようにアーガイルシフトはロボット操縦と美少女がウリのゲームだといえます。アイネちゃんはこれ見よがしに操縦席の周りをウロウロしますし、プレイヤーに接近してきます。
男性ならばわかると思いますが、ここで沸き上がる欲求は、「アイネちゃんをガン見したい」というものに他なりません。しかし、同時に理解していることは、体験会場には画面が設置してあり、プレイヤーの見ている画面が周囲の見物人にも見えるようになっている、ということです。つまり、アイネちゃんをガン見すると、周りの人にアイネちゃんをガン見していることがばれてしまうのです。
▼衆人環視の中での体験。紳士的なプレイを心がけたい。
「アイネちゃんをガン見したい」
「アイネちゃんをガン見していると思われたくない」
この葛藤に苛まれた男性がどういう行動をとるか。
ここでHMDについておさらいしましょう。HMDは人間の視界を覆うほどの広い視野角を占める画面を持っており、それによって眼球が動くすべての方向に映像を映し出しています。そして、HMDの画面は眼球の動きではなく、HMDを装着した頭の動きに合わせて移動するのです。
もうお分かりでしょう。視界の中心に敵のロボットを捉え、視界の端に常にアイネちゃんを入れておく。この状態で頭を動かさず、眼球の動きだけで全力で横目でアイネちゃんをガン見すれば、観衆の見ている画面の端にさりげなくアイネちゃんを置きながら、HMD装着者本人は思う存分アイネちゃんをガン見することが出来るのです。
この話をアーガイルシフトを体験した友人に話したところ、その全員がこの技術を実践していました。みなさんも体験の際にはぜひこの技術をご活用ください。おそらくやまほど体験者を見てきたスタッフの方にはすべてバレていますが。
・体験してみてのまとめ
紹介した色々な項目で書きましたが、VR体験において”風”、”振動”というのがものすごく重要だということが分かりました。HMDで視覚、ヘッドフォンで聴覚を支配されるわけですが、あとは振動や風などで肌で感じる部分「触覚」をもVRの世界に持っていかれることになります。
こうして、いわゆる五感のうちの三つを騙してしまうことで、人間の脳は、ほぼ騙せます。(断言してしまいましたが私の脳が貧弱なだけかもしれませんので、ぜひ実際に体験することをオススメします)
また、初めてのVR体験にテンションが上がりまくってしまい、普通に楽しんでしまったので、もっとブログ用の写真をとっておくべきだったと後悔しています。
しかし、テンションを上げ、のめりこんでこそ楽しめるイベントだと思いますので、ぜひともノーガード、頭からっぽで体験しに行ってみてください。
10月までの開催なので9月までは予約するチャンスがありますよ!
■参考サイト
VR ZONE Project i Can in お台場ダイバーシティ
<運営元情報>
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