どこへ運ぶよりもどこで作るか。物流会社のアップスが3Dプリンター施設をシンガポールに設立。

物流会社が3Dプリンター事業に着手

貨物輸送サービスを提供しているアップス(UPS)社が、今年11月にシンガポールで3Dプリンター部門を設立する予定です。

物流のアップスが3Dプリンター施設、少量注文に対応 | シンガポール・マレーシアのニュース | AsiaX

 

同社は数ヶ月前に、アメリカ国内でテスト的にサービスを開始して、注目を集めました。

3Dプリンターで生産受託・配送 独SAPと米UPS :日本経済新聞

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そんなアップス社が、シンガポールに新しく施設を開設したとして、(僕の中では)関心が高まっています。国内での取り組みが成功したからなんでしょうか?

 

モノをオンデマンドで生産

改めてアップス社の取り組みを説明すると、インターネットを経由して商品の受発注を管理し、3Dプリンターで生産するというもの。Amazonや楽天のようなECと違って、受注を受けてから最寄りの工場で生産しています

 

以下、記事の引用

3Dプリンターを使ったインターネット経由の生産受託・配送サービスを始めると発表した。まず全米で始め、午後6時までに注文すれば翌朝に製品が届く仕組み。税金や輸送などの諸経費の計算も請け負う。需要動向に応じて柔軟に数量や仕様を変えるオンデマンド生産が本格化し、ものづくりのあり方を大きく変えそうだ。

3Dプリンターによる生産の利点としてマッカロフ氏は在庫の仮想化も挙げた。今すぐには特定の部品が必要ない場合、部品データをクラウドに保管し、必要な時にプリンターで生産する、という方法をとることができるためで、在庫保管スペースを節約できるという。

 

生産側としては、”在庫を抱えることがない”、”運搬コストがかからない”というメリットがあります。

複雑な形状の製品などは、小ロットの場合であれば、3Dプリンターで製造する方が効率的なので、ニッチな製品を販売する場合にはもってこいです。

アジア各都市に近いシンガポールを拠点に

また、アップス社はシンガポールを選んだ理由として、「アジアの都市が近い」ということを挙げています。

日本のマーケットが視野に入っているかどうか分かりませんが、近いうちに私たちも使うことになるかもしれません。

大手企業数社と提携

本サービスにあたり、ソフトウェアではSAP社と、3Dプリント技術ではファスト・レーディアス社と技術提携してます。

 

最後に

物流の分野で、3Dプリンターが活躍する日は来るのでしょうか。

極端な例では、NASAによる宇宙ステーション内への3Dプリンターの導入といった取り組みがあります。これも、モノを運ぶためにオンデマンド生産が効率的という考え方があります。

まだ日本での物流業界では活用の兆しは見えませんが、今後の動きに期待ですね。

 

▼物流にイノベーションを起こしたコンテナ。筆者が個人的に好きな本。

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■参考サイト

米輸送会社「UPS」が「運ばない」物流に変える? 3Dプリントのビジネスモデル ビジネスモデル解説:3Dプリント|ビジネス+IT


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