3Dプリンターメディアを運営するメリットって?/木下花呼 MONOmagic代表

3Dプリンター事業者に話を聞こうシリーズ

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浜松町にある3Dプリンター事業者に特化したコワーキングスペース「STL」

本企画は、そこの恵まれた環境とコネを活かし、3Dプリンター事業者の考えを与太半分、真面目半分に聞くものです。

第6回は、MONOmagicのメディアの運営代表者の木下 花呼さんにお話を聞いてみます。初めての女性ゲストです。

木下花呼 プロフィール

フリーライター・デザイナースクール運営。
3Dプリンターに関するメディアの運営をきっかけに3D業界に関心を抱く。現在はより多くの人に様々な情報を届けるべくフリーライターとして活躍。彼氏あり。

MONO magic | 3Dプリンター情報専門メディア

 

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スタート

X人:本日のお菓子はどれにしましょう?

花呼:こちらのバナナチップスが食べたいです!美味しそう!

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X人:早くも女子っぷりを発揮していますね。

花呼:そもそも、なんで私は呼ばれたのでしょう?

X人:今まで、この企画に女性のゲストがいなかったんです。周りの女性で何人か考えたところ、他の人は忙しそうだし、一番フットワークが軽くて(ヒマそうな)、美人な花呼さんが適任かなと。

花呼:なるほど。じゃあそんな軽い感じでお話します。

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X人:まず、メディアを作ったきっかけについて教えて頂けますか?

花呼:えーとですね。表向きの理由と内緒のきっかけがあります。まず表向きの理由で言うと、FabLabなどで3Dプリンターを体験しているうちに衝撃を受け、こんな面白い体験なら、もっとたくさんの人に知ってほしいと思いました。その時に、メディア関連のサービスが少なかったので、誰でも分かりやすお情報を届けられるサイトを作りたいと考えました。それがメディアをスタートしたきっかけです。

X人:本音はなんでしょう?

花呼:当時勤めていた会社の社長に命令されました。

 

新しいソーシャルメディアを活用したり、馬鹿っぽく書くのがコツ。

X人:記事はどんな感じで更新してたんですか?

花呼:まずサイト自体はWordPressで制作しました。それで私と編集長の薄田さんの2人体制で記事を更新していました。

主な記事の内容ですが、3Dプリンターのメーカーやサービスを行っている起業さんの取材企画を中心に、3Dプリンター関連ニュースや、自分たちで3Dモデルや造形をしてみたという体験談などが多かったですね。1日1記事のペースで更新していました。

X人:1日1記事は凄いですね!(ちなみに3D NEWSは1週間に1〜2記事ほど)

花呼:徹夜もしょっちゅうでしたし、その時は勉強も含めてかなり頑張ったと思います。

X人:記事を拡散する上で、取り組んだことはありますか?

花呼:Facebook、Twitterなどのソーシャルでの拡散はしていました。あと、当時はLINE@が流行った時期なので、それを使っていましたね。

X人:LINE@は新しいですね。若い女性ならではの発想だと思います。 メディア自体はどんな運営方針でしたか?

花呼:基本的に、3Dプリンターを知らない人に情報を発信したかったので、馬鹿っぽく書きました。自分自身も敢えて馬鹿を装いましたね。

X人:なるほど。内容が難しいメディアが多かったので、その距離感は良いですね!SEO対策とかはされました?

花呼:えーと、SEO対策としては、「単語」を入れました。

X人:馬鹿じゃないですか。

 

▼圧倒的に、他のメディアと毛色の違う「MONOmagic」。体当たり企画が多く、個人的にとても好きでした。

 

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▼取材記事、ノリが若い

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▼やってみたシリーズ

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3Dメディアはどこでマネタイズするの?

X人:ストレートに聞きますが、メディア自体で収益化はできていましたか?

花呼:メディア単体でのビジネス化は、ほとんどできませんでした。自分でも試行錯誤したのですが、正直かなり難しいと感じました。

ただ、メディアを休止した後に、他媒体への寄稿依頼をもらったり、他の仕事に繋がったケースはとても多いので、結果的に続けてみて良かったです。

X人:具体的には?

花呼:某大手企業が3Dプリンター事業を行う際にオウンドメディアを作りたかったらしく、「サイト制作と記事作成をまとめてしてくれないか?」と依頼がきました。これは個人で受けたのですが、額も結構大きくて驚きましたね。笑    

他にも、ものづくり関連の某雑誌の記事を執筆したり、デザイン講座でセミナー講師として呼ばれたり、広報要員として様々な活動に関わったりもしましたね。

X人:めっちゃ活躍してるじゃないですか。メディアを通じて他の仕事につながっていくんですね〜。あとこの業界はモノを書く人が少ないですもんね。

花呼:そうですね。なにより、3Dプリンター関係の人って良い人が多かったので、とても楽しかったです。

X人:他にも何かメリットはありましたか?

花呼:今のライター業も、3Dプリンター事業者との繋がりをきっかけにしたケースがもありました。あと、ムトーエンジニアリングさんが家庭用3Dプリンターを貸し出してくださり、家で造形させてもらっています!これ超嬉しかったです!

X人:羨ましい。

花呼:個人的に家庭用の造形サービスもやっているので、お気軽にご連絡ください!

 

▼造形クオリティに定評のあるMF-1100。ただ、家に置くにはかなりデカイです。

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X人:良い事だらけですね〜!羨ましい。僕らも記事更新頑張ります。

花呼:わたし、3D NEWSさんのブログは好きですよ。これはなんのために運営しているんですか?

X人:これは完全に趣味ですね。

 

 

女性から見たものづくり

X人:メディアの話から少し視点を変えます。女性目線だと、「ものづくり」ってどうなんですか?この業界って圧倒的に女性が少ないじゃないですか?3Dプリンターに関しても、何が足りないのかなと。

花呼:うーん。女性の間には、「ものづくり」という言葉自体が、あまり根付いていないと思います。ものを”つくる”ことよりも”もらう”ことを意識する女性が多いと思います。

X人:おおー、その発想はなかったです。

花呼:ものづくりにハマる女子は、とことんハマると思います。ただ、基本的にジュエリーも雑貨も彼氏からもらう!という受け身の人が多いので、男性と比べても興味の度合いが全然違います。多分、ものづくりにハマる人とハマらない人との隔たりが大きいんですよ。

X人:なるほど。花呼さんは彼氏からプレゼントをもらうことはありますか?

花呼:あまりくれない。Encode Ringすらもくれない。

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X人:ええーーあんなに安くて、しかも自分の声を指輪にするという完全オーダーメイドの素晴らしいサービスなのに!!

花呼:あらためて、身内感が凄い記事ですね。

X人:ちなみに、彼氏はどんな人なんですか?

花呼:芸能人で言うと星野源、、ポケモンで言うとヤドンに似ていますね。

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伸びた記事、反響のあった記事

X人:MONOmagicですが、アクセスが伸びた記事はどれですか?

花呼:3D辞典が伸びました。用語集みたいなやつですね。

 

▼3D辞典

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X人:あれはいいですね。一般的なメディアの用語集はクラウドソーシングに投げるような簡素なところが多いと思うのですが、3D辞典は一語ずつ画像を入れて、丁寧に説明していて凄いと思いました。

花呼:ありがとうございます。あれは、当時の編集長の薄田さんが頑張りました。

X人:なるほど。反響のあった記事はどれでしょう?

花呼:動物系音楽系のニュース記事は特にPV数が多かったですね。3Dプリンターを世間一般に普及するにあたって、この辺の領域は結構狙い目じゃないでしょうか?

X人:なるほど。あとベタな質問ですが、花呼さんのスリーサイズについてお伺いできますか?このメディアの特性上、一応聞いとかないと…

花呼:上から、150、100、100です。

X人:ベタな回答ありがとうございます。

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伝説の3D女子会

X人:仕事の面で変わった出来事ってありますか?

花呼:実はですね、3D女子会という秘密の会合がありました。

X人:3D女子会!?

花呼:3D Naviというメディアの代表(女性)の方とMONOmagicとの合同女子会です。3人で色々と話しました。動画を撮ったりして、結構盛り上がったんですよ。

X人:僕ら呼ばれてない…。

花呼:次回お誘いします。この業界って若い人があまりいないから、自然と仲良くなるんですかね?

X人:そうかもしれませんね。動画ってどんな内容なんですか?

花呼:3Dプリンターに関するワードをいくつか紙に書いて用意して、ランダムに引き当てたやつを皆で討論するという。

X人:面白そうですね!ニュースピックスみたいなノリですね。

花呼:ですです!ただ、色々あってその動画は非公開なんですよ。すみません。

X人:色々と女子会の闇があるんですね。

 

▼X人の株式会社とも交流が深い花呼さん。今年は富士山に登りました。img_5198-2

3Dプリンター関連について

X人:好きな3Dプリンターはなんですか?

花呼:ムトーさんのMF-1100です。なぜなら、私の家にあるからです!!

X人:めっちゃ私的な理由ですね。 取材をしていく上で、面白かった会社はありますか?

花呼:身内感出てしまうけど、X人さんのエイプリルフール企画猫の手企画は面白かったです。

そもそも興味がある母数が限られていると思っているので、母数を増やすために、ああいうオモコロさん的な「おもしろさ」とか「くだらなさ」を打ち出して、読んでくれる人を増やすのは良い案だな、と思っています。

X人:褒められました。あと、3Dプリンターが今後活躍する場所はどんなところだと感じていますか?

花呼:私は教育部門が面白いなと思っています。女性に3Dプリンターを勧めても興味を持たないのは、自分で何かを「つくる」という思考があまりないからだと思っていて、

だったら小さいうちから「ものづくり」に触れる機会を増やせば変わってくるんじゃないかと考えました。例えば家庭に3Dプリンターがある子供が、学校や職場で発言する言葉は、ものづくりに縁のない子とは違った発言が飛び出ると思うんです。

X人:なるほど。そうなんですね。

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これからの動き

X人:これからの花呼さん個人の動きについてお聞きかせください。

花呼:CADから3D人口を増やすことと、3Dプリンターの啓蒙活動に勤しんでいこうかと思います。

今は、個人で動いている分、メディア事業はしばらく動かない予定ですが、ライター業やセミナー講師といった、他の分野から3Dプリンターを応援できればと思っています。個人的にもライター業で力をつけて、将来的には3Dプリンターの新製品のライティングもさせてもらいたいですし。

X人:ありがとうございます。最後に何か一言いただけますか?

花呼:「I  will be back!!!」

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まとめ

  • 3Dプリンターメディア単体での収益は難しい
  • ただ、接点を持ったりして他の仕事につながるケースが多い
  • 運営したメディアは3D辞典(用語集)がPV数が多かった
  • 音楽や動物系も読者の反響が良かった
  • 分かりやすく書くコツは、馬鹿っぽく書くこと
  • 女性は、ものを”つくる”よりも”もらう”側の立場であることが多い
  • かつて3D女子会というイベントがあった
  • 花呼さんは可愛い

最後に

花呼さんからは、モーニング娘のような若さと勢いを感じました。

今回対談した場所は浜松町のSTLオフィス。引き続き会員も募集しています。オフィス見学などにもお気軽にお越しください。

3dnews.3day-printer.com

 

受付には、ミニPepperくんもいます。

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追記

今回取材に協力していただいた花呼さんですが、現在ライターとしての仕事を絶賛受付中ですので、みなさん何かあれば是非依頼してください(決してステマではないです)

X人の株式会社からは、今回の取材のお礼として遊戯王カードをお渡ししました。これからも頑張ってほしいですね。

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画像の説明文 <運営元情報>
株式会社メルタは、3D事業に特化した会社です。
3Dデータ作成のモデリーや、3Dプリントの3Dayプリンターなどのサービスを運営しています。ライターの仕事も受け付けます。


ABOUTこの記事をかいた人

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株式会社メルタの代表。 1991年生まれ。高校・大学とボクシングのサンドバックに打ち込み、新卒で入ったベンチャーが半年で倒産し、未経験の3Dプリンター業界で起業。 創業当初は「3人の株式会社」という社名にして怒られていました。目新しいサービスが好きです。